渋谷駅から徒歩1分にある歯科医院「ウエストデンタルクリニック」。その院長の中西先生は「長持ちするインプラント治療」をおこなうドクターの一人です。インプラント治療は決して安くないもの。だからこそ、長く自分自身の歯として使用したいはずです。どのようにして治療をおこない、どのような想いを持っているのか、中西先生に直撃インタビューを敢行しました。

直撃インタビュー

渋谷駅からわずか数分。クリニックのドアを開くと、まるでホテルのロビーのような空間が広がる。「歯医者に来たという緊張感がない、安心できるクリニックにしたかった」と語るウエストデンタルクリニックの中西院長は、インプラント、根管治療のエキスパートとしても知られる。なかでもインプラントに関しては、「長く持たせる」ことにこだわる治療を行っている。

歯科医になったきっかけを教えてください。

直撃インタビュー

医学部に進学する友人が多かったので、なんとなく自分もそっち方面がいいかな、と(笑)。どうしても歯医者になりたいと思っていたわけではないんです。

そのうえ入学後は、大学の授業がぜんぜんおもしろくない(苦笑)。歯科医になりたい奴って、もともと手先が器用だったりするのですが、私はあまり器用ではないんです。だから、みんなが簡単にできる課題もなかなかできず、ますますつまらない、なんて思っていましたよ。

ただ、不器用だったからこそ「どうしてできないんだろう。どうしたらできるのだろう」と突き詰めて考えることができました。手先の器用な人は、見た手本をコピーするセンスがあるからパパっと形にできる。でも私の場合は、できないところから考えるので、技術と理論と手先の感覚をミックスして初めてできるようになる。ひとつの技術を覚えるのにも、多方面から知識と技術を総動員するわけです。

卒業後は、そのまま大学に残ったそうですね。

ええ。まだいろいろなことを学びたいと思っていたので、クリニックなどには入らず、大学で歯科医をしながら学ぶことにしました。

そこでインプラントと出会います。

私は口腔外科で学んでいました。口腔外科に来る患者さんというのは、歯だけではなく文字通り口腔全体の疾患を抱えています。たとえばガンの患者さんですと、顎をすべて削って骨を移植する手術もするんです。そのような場合、歯の部分は入れ歯を使用することが多いのですが、インプラントという選択肢もある、ということを知りました。

その頃、日本にはインプラントが入ってきたばかりでしたが、海外ではすでに10年以上の実績がありました。当時習っていた教授が、インプラントシステムにおいて高い実績のあるブローネマルクとタイアップしてやることになったため、私も一緒に学ばせていただくことにしたのです。

大学時代は麻酔科にも研修に行かれて。

あるとき教授に、「歯医者というのは『医者』という名前がついているのだから、医者の知識がなくてはダメだ」と言われたことがきっかけになりました。 最初は半年ほどの予定だったのですが、麻酔科で修業をしているとものすごく学びがいがあって、結局4年ほどお世話になりました。最初は知らないことばかりで苦労しましたよ。おまけに向こうも私が歯科医だとわかっているから、わざと医者しか知らないような質問をするんです。でもわからないのはくやしいし、何より麻酔をするなら知っていないといけないことですから、食らいついて学びました。結果的にトータルで全身麻酔を1000例は経験したでしょうか。この経験を活かして、歯科麻酔医の認定もとりました。

大学で学んだことが大きな糧になっているのですね。

学生時代は授業がつまらない、と思っていた私が、歯科医の仕事の奥深さ、歯というものの凄さに気付いたのも、大学で歯科医をしながら学んでいたからだと思います。

大学の授業というのは縦割りで、生理学なら生理学だけ、根っこの治療ならそれだけ、という内容なんです。ところが治療のために現場に出てたくさんの臨床、つまり患者さんを診ていると、ああなるほど歯ってこうなっているんだ、とわかってくる。歯の形のメカニズムだとか、なぜその治療が必要なのか、とか、縦割りで習ったものがリンクされてつながってくるのです。そうすると本当の意味での治療が見えてきます。

また、大学だからこそ「教える」経験もできました。学生に教えるには、自分もまた一から学んでどんな質問にも答えられるように準備しておかないといけません。これも大変勉強になりました。

結局大学には13年ほどいましたが、もし大学を出てそのままクリニックに就職して開業、となっていれば、今とはまったくタイプが違う歯科医になっていたと思います。

先生のタイプとは?経歴を伺うと、専門的な治療を行うクリニックというイメージがありますが。

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開業したのは2000年ですが、当時も今も「患者さんのニーズに応えるクリニック」というスタンスでやっています。確かに私はインプラントも麻酔も口腔外科も専門的に学んできましたが、それだけを専門にやろうとは思っていません。「うちはインプラントと根っこの専門クリニックですよ」では、上から目線の治療でしょう?

患者さんは、要望があるから歯医者に来るんです。だからこそその要望をきちんと把握して応えることが、私の責務だと思っています。 要望に着実に応えるには、技術や知識が必要です。そこで初めて、大学で学んだ専門的な技術が活きてきます。

インプラントの評判をきいて来る患者さんも多いのではないですか?

確かにいらっしゃいますが、単純に、「じゃあ、やりましょう」という治療はしません。まず、なぜインプラントしたいのかを伺い、お口の状態を診ながら判断していきます。というのも、なかにはインプラントさえすれば、すべてOKと思っている方も少なくないからです。

インプラントで一番大切なのはその後のメンテナンスです。それができない方、1年に一度の定期健診も無理、という方にはインプラントは打ちません。

インプラントは素晴らしい治療法で、きちんとケアすれば20~30年はもちます。でも、いくら最初にしっかりとした技術でインプラントを打っても、ケアを怠るともちません。それなら他の選択肢を考えたほうがいいんです。

最初にとことん患者さんと話をするわけですね。

直撃インタビュー

他の治療についても話しますよ。たとえばブリッジを選択したら予後はどうなるか、入れ歯の場合はどうか。金額的な話も大事でしょう。インプラントは通常の治療と同じような価格でできる治療ではありませんからね。

ただ、長い目で見ると、インプラントは高い治療ではないと思います。たとえばブリッジをしたあと虫歯になり、治療しても最後は入れ歯になって、というのはよくあるケースですが、こうして長年に渡っての治療が重なると、結局高くついてしまう。虫歯の治療というのは歯を削って詰め物をしますので、時間がたつと詰め物も、つなぎのセメントも劣化して隙間ができ、結局虫歯になってしまいます。 ところがインプラントなら、骨とインプラントがピタリとくっつくので隙間ができません。歯の状態にもよりますが、最初に思い切ってインプラントにして、しっかりケアしたほうが、歯の健康にも美的にもメリットが大きいことが多いのです。

納得いただいたうえで、最終的には患者様が選択する。

ええ。選ぶのは患者さんです。無理強いしてもいい結果にはつながりませんから。 インプラントに限らず、歯の治療は、患者側、医者側の一方通行ではうまくいきません。適切な治療とケア。お互いがタッグを組んですすめていかないとダメなんです。 この考えをベースに、これからも患者さんの要求にしっかりと応えられるクリニックであり続けたいと思っています。

ウエストデンタルクリニック

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